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返済比率と住宅ローン審査

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住宅ローン審査では「返済比率(返済負担率)」が重要です。これは、住宅ローンや他の借入の年間返済額が年収に対してどれくらいの割合になるかを見る指標です。

2026年は、表示金利が低いローンでも将来の金利上昇を考慮する必要があります。借入可能額だけでなく、実際に無理なく返せる金額を確認しましょう。

 

返済比率とは?

返済比率とは、年収に占めるローン返済額の割合です。
住宅ローン審査では、これから借りる住宅ローンだけでなく、マイカーローン、カードローン、リボ払い、分割払いなどの返済額も合計して確認されます。

フラット35では、2026年4月1日現在の利用条件として、すべての借入れを含めた総返済負担率が、年収400万円未満は30%以下、年収400万円以上は35%以下と案内されています。民間銀行の審査基準は銀行ごとに異なりますが、他の借入を含めて見るという考え方は共通して重要です。

年収 フラット35の総返済負担率基準 家計で見る安全ライン
400万円未満 30%以下 審査上限より低めにし、固定資産税、火災保険、修繕費を別枠で見ます。
400万円以上 35%以下 教育費や老後資金と重なる場合は、30%前後でも慎重に試算します。

参考:フラット35 ご利用条件

審査上の返済比率と家計上の返済余力は別物

返済比率は審査で使われる重要な目安ですが、審査に通ることと、家計として無理なく返せることは同じではありません。2026年は物価、固定資産税、火災保険、管理費・修繕積立金、教育費も上がりやすく、審査上限だけを見て借入額を決めるのは危険です。

見る視点 含めるもの 確認したいこと
審査上の返済比率 住宅ローン、車ローン、カードローン、リボ払い、分割払いなど 金融機関の商品条件や審査基準に収まるか
家計上の返済余力 上記に加えて、固定資産税、火災保険、管理費、修繕積立金、教育費、老後資金 手取り収入で返せるか、金利1%・2%上昇時にも耐えられるか

変動金利で借りる場合は、現在の表示金利だけでなく、金利上昇時の毎月返済額も試算してください。固定金利やフラット35は当初返済額が高く見えても、返済額を固定できる安心感があります。

 

例えば、年収が500万円の方で毎月のローン返済額が5万円とします。
ここで毎月10万円を返済額とする住宅ローンを新規に組もうとするとします。

この場合、収入が500万円に対して、月々のローン返済は15万円(5万+10万)(年間180万円)になります。

この時の返済比率は下記のようになります。

180万円÷500万円=36%(返済比率)

となります。この場合、返済比率は銀行の定めている条件(おおよそ35%程度)を超えているので審査上難しいのではないか?ということになるわけです。

この返済比率は「ローン返済の余力」を銀行が判断するための材料となるわけです。

 

返済比率の目安はいくらくらい?

返済比率の上限は金融機関や商品、年収、金利タイプによって異なります。一般に、年収が高いほど審査上の許容比率は上がりやすい一方、家計の安全性とは別の話です。

年収が高い人は返済比率が高くなっても、ローン支払い後の残るお金の絶対額が大きいので生活は苦しくなりませんが、年収が低い人にとっては厳しくなります。

金利のある時代には、審査上の上限いっぱいまで借りるより、手取り収入、固定資産税、管理費、修繕費、教育費、老後資金、火災保険料まで含めて返済余力を残すことが重要です。

 

返済比率の計算にはその他のローンも含まれる

例えば、マイカーローンを契約している場合、クレジットカードのリボ払い、キャッシング、カードローン、スマートフォン端末の分割払いなども返済比率に影響することがあります。住宅ローン申込前に完済・解約・信用情報への反映時期を確認しておきましょう。

例えば、先ほどの例で毎月の返済額を10万円に減らした場合は住宅ローン単独での返済比率は120万円÷500万円=24%になりますが、住宅ローン以外に、マイカーローン4万円/月、クレジットカードのリボ払い2万円/月という場合はこれらも加えられますので、年間の返済額は住宅ローンの120万円、その他債務の返済額72万円が加えられ、192万円となります。よって返済比率は192万円÷500万円=38.4%となり審査NGです。

参考:住宅ローンの審査とカードローン・キャッシングの借り入れ状況

 

返済比率を下げる優先順位

返済比率を下げる方法はいくつかありますが、家計への効果と審査への影響は同じではありません。申込前は、短期間で整理できるものから確認しましょう。

優先度 対策 確認ポイント
リボ払い・カードローン・少額分割を整理する 残高だけでなく利用枠や毎月返済額も見られることがあります。完済後に信用情報へ反映される時期も確認します。
借入額を物件価格から見直す 返済期間を延ばすだけでなく、物件価格、諸費用、頭金、補助金の入金時期を見直します。
返済期間を長くする 毎月返済額は下がりますが、総利息と完済時年齢が上がります。老後残債を確認します。
収入合算・ペアローンを検討する 借入可能額は増えやすい一方、片方の収入減、出産・育休、団信、持分、事務手数料を確認します。
表示金利の低さだけで選ぶ 変動金利の当初返済額だけで返済比率を下げても、金利上昇時の家計リスクが残ります。

 

返済比率を減らすにはどうしたらいい?

返済比率を減らすための方法は以下のいずれかです。

  1. 年収の額を増やす
  2. 年間の返済額を減らす

 

年収の額を増やす

年収を増加させる事で、年間の返済額の比率を下げることができます。
例えば、先ほどの例で月々15万円の返済を返済比率35%にするには約515万円の年収があればOKということになります。そんなこと言われても年収をいきなりアップは無理という方は、配偶者が働いているのであれば「夫婦合算(収入合算)」という方法もありますので参考にしてみてください。

 

年間の返済額を減らす

年間の返済額を減らすことで、収入に対する返済額の比率を引き下げる方法です。この方法はさらに「借入総額を減らす」という方法と「借入年数を増やす」、「金利を下げる」、「返済方法を工夫する」という4つの方法があります。

 

借入総額を減らす
ローン総額を減らせばそれだけ月々の返済額も小さくなります。そのためには、購入する物件の規模(金額)を小さくする必要か、最初に入れる頭金の金額を増やして借入総額を減らす必要があります。

 

借入年数を増やす
例えばローン期間を20年から30年に延ばせばそれだけ月々の返済額は小さくなるので結果的に、同じ金額を借りてもローンの返済比率は小さくなります。 ただし、返済期間を延ばすとそれだけお金を借りている期間が長くなるので、ローン金利の負担総額は大きくなります。
ただ、住宅ローンの返済については「長期で借りて短期で返済する」という方法がセオリーとされています。最初は35年でくんで繰上返済を活用して20年で返すというプランは実行可能です。そうすれば、利息負担を抑えることができます。

 

借り入れ金利を下げる
当然ですが、ローン金利が小さくなれば1年間の返済額も小さくなります。ただし、変動金利は将来の金利上昇で返済額が増える可能性があります。返済比率を下げるためだけに変動金利を選ぶのではなく、金利が上がった場合の返済額も確認しましょう。

 

返済方法を工夫する
例えば、返済初期の返済負担が大きい「元金均等返済方式」の場合はローン初期の負担が大きいため、返済比率の計算上不利になることがあります。返済方式を「元利均等返済方式」にすると当初返済額は抑えやすくなりますが、総利息や将来の家計負担も比較しましょう。初期返済額だけを小さくする返済設計は、将来の負担増につながるため慎重に判断します。

 

返済比率はあくまでも銀行の基準

ただし、返済比率はあくまでも借りることができる上限枠的な考え方です。

返済比率が低い方がより安全とはいえますが、本来は「実際の収入と支出」をもとに考えていくべきです。

住宅ローン、借りられる金額と返せる金額は違う」でも説明している通り、この返済比率という考えは「借りることができる金額」であり、そのローンなら返済できるということを約束できるというものではない点に注意が必要です。

住宅ローンの返済計画は保守的に考える必要があります。より安全側の借入額については「年収別の住宅ローン借入限度額」でも計算していますので、こちらも参考にしてください。
目安として、審査上の上限ではなく、家計に余裕を残せる返済比率を選ぶことが大切です。

よくある質問

住宅ローンの返済比率は何%なら安全ですか?

審査上の上限と家計上の安全ラインは別です。フラット35では年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下という総返済負担率基準がありますが、家計では固定資産税、保険、管理費、修繕費、教育費を含めて余裕を残すことが重要です。

返済比率には住宅ローン以外の借入も含まれますか?

含まれます。車のローン、カードローン、リボ払い、分割払い、教育ローンなどの年間返済額も合算して確認されることがあります。申込前に残高、毎月返済額、完済予定を整理しましょう。

変動金利の低い返済額だけで返済比率を見てもよいですか?

表示金利だけで判断するのは危険です。金融機関が審査上の金利や返済負担で判断する場合があり、家計でも金利上昇時の返済額を試算しておく必要があります。

 

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